Wii体験会レポート(ソフト編) 『ドラゴンクエストソード』
Wii体験会でプレイしたソフトのレポートについて。一応、結構な量のレポートは昨日の記事でしたと思いますが、漏れがあるところなどもあるので、順次補足していきたいと思います。まずはWii初体験となったドラゴンクエストソードから。結構辛口だと思いますが、ご了承ください。
待ち時間
Wii体験会の直前にプレイアブル出展が報じられ、混むかなと思って最初に体験。それでも待ち時間は40分ぐらいかかりました。プレイするまで他人のプレイを後ろから眺めていたのですが、とにかくグラフィックが綺麗なのがまず印象的でしたね。ただ、同時に操作性については微妙な空気を感じていました。とにかく、画面に表示される剣の軌跡が、実際の振りと違いすぎるんですよね。前の人は剣を上下左右に往復させて切っていたのですが、まったく同じ振り方をしているように見えても斜め切りだったり横切りになったりとバラバラ。下から上は全く認識せず。いい加減な認識だな、という印象でした。
ゲーム開始時
体験プレイでは、「かんたん」と「むずかしい」という2つのモードが選択可能で、自分は「むずかしい」の方を選択しました。「かんたん」が草原なのに対して、「むずかしい」は洞窟モードでした。最初に右利きか左利きかも選択。この選択でメニューボタンが+ボタンになるか-ボタンになるのかが変化します。スタッフの話では、「間違って押してしまわないよう、できる限り離れた側のボタンを設定するようにした」とのこと。細かい配慮ですが、そんなに間違って押すものかな?とちょっと疑問には思いました。わざわざ押しにくい方を選択している訳ですしね。
移動モード
ゲーム自体は移動シーンと戦闘シーンで分かれており、移動シーンはA or Bボタンで前進、十字キーの上下で前進、後退が可能でした。ただスタッフの説明では、十字キーについては自分が前にTVリモコンレビュー(URL)で指摘したように「Aボタン指をずらして押すのがやりづらい」というところがあり、基本的にはAボタン前進だけで進めるようにしたそうです(自分はガンガン後進したため説明のお姉さんがとまどっていましたがw)。
このように、リモコンだけの操作なので、自由な移動はできません。途中分岐ぐらいはありますが、基本的には単に前進するだけですね。移動はあくまで雰囲気作り程度という感じです。ヌンチャクでのフリーな動きについても検討はしてみたそうですが、「多くの人にプレイしてもらうには、操作が複雑になりすぎる」とのこと。戦国無双Wiiでもそうでしたが、やはりFPS視点で自由移動にしてしまうと、なれない人にはつらい仕様になってしまうのかもしれませんね。
戦闘モード(剣撃)
一方の戦闘部分。このモードでは、ボタンを押さずに振れば剣、Aボタン押しながらポインティングで盾、Bボタン押しながらポインティングで魔法攻撃でした。そのほか、+or-ボタンでメニューを開きポインティング操作によりどうぐを使ったりつよさを確認でき、1ボタンを押すと必殺技が発動します。
剣については後ろから見ていたときに感じた不安そのままで、いまいち思った通りの剣筋になってくれません。右上→左下、右→左に綺麗に一方向に斬れば比較的思い通りですが、それ以外はとにかく「斬っちゃいるがバラバラ」という感じでした。また剣での攻撃は基本的に前衛のみ。敵が画面の右側に居ようが左側に居ようが、適当に斬れば当たります。(結構ムキになって剣撃を試していたので、終わった後手首が痛かったです。)
剣撃の再現のいい加減さについてスタッフに聞いたのですが、「人によって、リモコンを振る前に振りかぶったりして、しっかり認識するのは難しい」という答えが。ただ、あまりに下から上への斬撃などができていなかったので実装していないのか?と聞いたところ、「誤認識」と言い張られました。さらに単に調整不足なんじゃ?と聞いても、「これはリモコンのせいであって、自分たちでどうこうできるものじゃない」とまで。自分はすでにAiLiveなどを見てWiiリモコンでの動作認識の仕組みを把握していただけに、この返答はさすがに唖然としてしまいましたね。入力方法の個人差への対応は、基本的にはリモコンから情報をもらって来た後、ソフト側で対応する問題でしょうに。実際、Wiiテニスなどでは細かく様々な振りに対応しているわけですし、RedSteelなどでもE3で非難されたからあとで改善の努力をしていました。たしかに、剣撃はボタン操作を行わない分、どこから動作の開始なのか判定しづらいという、純粋に動作認識の難しさがあるとは思います。しかし、それでもこうしたWiiお披露目の場で堂々と「リモコンのせい」と言ってしまう態度はどうかと思いましたね。こんな姿勢では、このドラゴンクエストソードの今後の成熟がちょっと思いやられます。
まあ、それでも一応このスタッフをフォローしておきますと、あくまで重視したのは「剣を振ったらとにかく攻撃できること」ということだそうです。堀井雄二氏のコメントでも「普段は寝っ転がりながら振ってもよく、ボス戦などではちゃんと気合いを入れてプレイ」ということをおっしゃっていたので、もしかしたらこうした雑な仕様は堀井氏の指示の可能性はあります。ドラゴンクエストは超ライトまでターゲットにした作品であると思うので、厳密さよりも適当な感じの方がいいのかもしれません。
あと、詳しくはこのスタッフ(男性)の素性も不明です。話している感じからは開発に関するコメントがちらほら出ていたのでメーカーの人間かな?という印象はしましたが、これだけ変な発言をしているので、もしかしたら単なる調子のいい部外者の可能性も否定できません。その場合は自分の批判は自分の的はずれということになりますね。
戦闘モード(盾・魔法・突き)
一方、ポインティングでの盾操作はなかなか面白かったですね。敵の弓攻撃や突きなどを瞬時に読んで防御する必要があります。剣が適当でも当たるのにたいして、こっちはちゃんと画面上の箇所を指定してやる必要があります。ボスのさまようよろいも突き攻撃はちゃんと防御してやらないと駄目なんですが、自分はへたくそでうまくいかず。
魔法のポインティングは単純にシューティングみたいでしたね。これは比較的楽にできました。あともう一個突きの攻撃があるのですが、これはうまく定まらず一苦労。突いた瞬間にぶれるんですよね。これは慣れが必要だな、と感じました。
ゲーム性
通常の雑魚敵戦闘ですが、「むずかしい」の方ではドラキーが通常攻撃、リリパットが後方から弓矢攻撃をしてきます。ドラキーの立ち位置を見て前衛にいたら剣撃、後ろにいる場合は魔法、リリパットの弓は盾で回避、と複数のことを瞬時に画面内で判断して実行する必要があるので、結構ゲーム性は高いと思います。できれば、武器も槍など後衛などにも届く攻撃とか使えるようになっているとさらにゲーム性が増すと思うのですが。あと、戦闘中にフィールドにあるクリスタルを魔法攻撃などすると薬草などのアイテムが手に入りました。この辺はガンシューティングにた感じですね。
一方、ボス戦では盾を使ってうまく防御してからのカウンターが基本となるのですが、今回の体験版では相手の攻撃にもバリエーションが少なく、ちょっと単調ではありました。もう少し様々な攻撃をしてくると、ゲーム性が高まると思うのですけどね。防御してカウンターばかりだとちょっと物足りなくはありました(もっとも、さまようよろいの突きをまともに防御できませんでしたけどw)。