ソニーノイズキャンセルイヤホンMDR-NC22 レビュー

PS3の発売前のドタバタ、バッテリー問題と色々と騒がしいソニーですが、一方で様々なところで光る製品を出しています。その一つがカナル型ヘッドホン。最近は各社が低価格のものから高級物まで様々なカナル型イヤホンを出していますが、数年前は安価に購入できるカナル型イヤホンはMDR-EX70SLぐらいでした。自分はポータブルオーディオを購入以降、最初はゼンハイザーのMX400とか使っていましたが、音漏れなどが気になったこともあり、MDR-EX70SLに乗り換えました。
その後はすっかりカナル型イヤホンが気に入り、使っていて断線などする度、同じくソニーのMDR-EX51SP、パナソニックのRP-HJE50、オーディオテクニカのATH-CK5と、その時々で2chなどで評判のよかった低価格カナル型イヤホンに乗り換えてきました。ER4とか高価なものもありましたが、個人的に海外のY型のイヤホンがあまり好きでないんですよね。胸の前でだらーんとなるのが嫌で。日本製の、右側だけケーブルが長く、首に欠けるタイプが好きなので日本製ばかり選択していました。

そんな中、今日ちょうどATH-CK5が断線してしまったので、前からニュースを見て気になっていたソニーのノイズキャンセルイヤホンの新型、MDR-NC22を買ってきました。
MDR-NC22ノイズキャンセリング -Sony Style

SONY ノイズキャンセリングヘッドホン ブラック MDR-NC22 B

SONY ノイズキャンセリングヘッドホン ブラック MDR-NC22 B

ヨドバシカメラで7980円。ポイントなども考えれば実質7000円強という感じでしょうか。これまで買っていたのが大体3000円程度だったことを考えるとかなり割高ですが、ノイズキャンセリングヘッドホンとしてはどちらかと言えば安い部類に入ると思います。

実は、ノイズキャンセリングイヤホンは、前から1つ欲しいな、とは思っていて、いろいろ物色していました。とはいえ、BOSEのQC2やゼンハイザーのPXC300など有名どころはどれも2万以上と高価でなかなか手が出ず。また、1万以下のものでもノイズキャンセリング用のユニットがやたら大型だったり、作りがしょぼかったり、音漏れ対策が甘かったりで、なかなかこれというアイテムがありませんでした。一時期、クリエイティブのHN-700が発表されたときはかなり注目し、実際購入一歩手前まで行きました。
わぱのつれづれ日記 - クリエイティブ、デコーダを同梱するヘッドフォン −Bluetoothやノイズキャンセリングなど計5機種

Creative ヘッドフォン Headphones HN-700 HN700

Creative ヘッドフォン Headphones HN-700 HN700

ただ、このときも結局ヨドバシに買いに行って視聴した際、想像以上に音質がよくなかったこと、ノイズキャンセル効果が微妙で、いまいち左右のキャンセリング効果がそろわずに気味が悪かったことなどから、直前で購入をとりやめた経緯があります。普通のヘッドホンタイプだと髪型が乱れてしまうというのもネックでしたね。

そのため、カナル型でコンパクトで、音質もいいノイズキャンセリングイヤホンが出ないかと様子見していたときに発表されたのが、今回購入したMDR-NC22な訳です。
ソニー、ノイズキャンセルイヤフォン新モデル

以下、簡単にレビューしてみたいと思います。

装着感

自分はずっとカナル型イヤホンを使ってきたので、今回もすんなり利用できましたね。このNC22は、その前のソニーカナル型ノイズキャンセルイヤホンNC11などと比べイヤホン部分も非常にコンパクトになっており、通常のカナル型イヤホンと比べてとくに煩わしい感じはしません。むしろ、挿入部分が45度程度曲がっている分、装着時には違和感なく密着して取り付けられる感じですね。

ノイズキャンセル効果

肝心のノイズキャンセル(以下NC)効果ですが、使用シーンに効果が変わると言う感じですね。特に効果的なのは車の走行音や空調の音など、低音でブォーとなるもの。交通量の多い駅前の交差点などでは効果が非常によく分かりました。何か、車がどれも電気自動車のような、すごくさわやかな音を立てて通り抜けていくのがちょっと面白かったです。逆に言えば、車の走行音に気が付きづらくなるということなので、歩行中の使用は避けた方がよいかも知れません。
また、バスに乗った際も特徴的な音は普通に聞こえるのですが、低音でずっと鳴り続けているような騒音はきれいに消えます。あと、コンビニなどでも、空調の音が消されている感じですね。NCオンで曲を聴いている時は何がすごいのかあまり分かりませんが、NCオフにしたとたんにゴーとかボーという低音が聞こえてくるようになり、「こんなに周りはうるさかったのか」と驚く感じです。
逆に、静かなところではNCは逆効果になります。サーとホワイトノイズが走ってしまうんですよね。音楽をならして無くてもNC効果は有効にはなるのですが、この状態が一番ホワイトノイズの影響がよく分かる感じです。曲を聴いている限りではあまり気にはならないレベルですけどね。HN-700視聴の時に感じた左右のバランスの悪さなども特に感じてないですし、総じてノイズキャンセル効果はなかなかのものだと思います。

音質

音質についてですが、正直3000円程度のカナル型イヤホンと大差ありません。今日購入する際に、他の1万円越えるような高級カナル型イヤホンもいろいろ視聴したのですが、それらのクリア感、音の広がり、きめ細かさに比べるとさすがにかなり落ちる感じはします。とはいえ、自分自身3000円ぐらいのカナル型の音色でこれまでそれなりに満足していましたし、普段聞くMP3も128k〜192kbpsぐらいのものですから、まあこの程度の音色でもOKかなという印象です。とはいえ、まだ購入して間もないですので、一晩音楽流し続けてエージングしてみたいと思います。

取り扱いやすさ

これについては、コンパクト化されたとはいえまだ問題が多いですね。一番の問題はコードの長さ。自分は普段オーディオプレーヤは胸ポケットに入れており、これまでのイヤホンは50cmぐらいの一番短い設定で使っていました。それに対し、このMDR-NC22は全長1.5mもあり、その中間にNCユニットがついている形になります。これだと、胸ポケットのプレーヤにつけるためにはNCユニットの前も後ろも長すぎなんですよね。とりあえず、上記写真に写っているように一緒にイヤホンコード巻き取りホルダーも買ってきましたが、これはこれで邪魔というか。胸ポケットに入れると言うことすら考え直さないといけないかもしれません。コートなど上着を着るようになったら、そのポケットにプレーヤを入れればいい感じの長さになるかもしれません。
NCユニットも、取り付ける位置が微妙ですね。ちょうど胸の前でYシャツに固定するのが一番使い勝手がいいのですが、この状態だとイヤホン側のコードが若干長すぎで、体の前でたるみます。何か、混雑したところで人とすれ違った際に引っかけて断線しちゃいそうで怖いです。

まとめ

取り回しが悪いことは難点ではありますが、まあなんとかならないこともないレベルでしょうか。それよりも、これまで感じたことのない安定した音楽視聴環境が作れるというのはいいですね。8000円程度でこれならば、コストパフォーマンスはかなり高いと思います。あとはソニータイマーが発動しないことを祈るばかりですねw。