全英オープン タイガーウッズ3度目の制覇!谷原も5位と健闘

4日間行われてきた、全英オープン。開催時間が深夜で、自分でも視聴しやすいことから毎年興味深く見ている大会です。今年は、例年と比べてブッシュやラフの状態がおとなしく、恐ろしいまでの難易度では無いようでしたが、相変わらずのあり得ないポッドバンカーで、見ていて非常に楽しい大会です。特に、昔バンデベルドが最後の最後で3打差を追いつかれた悪夢も有り、最後まで気を抜けないところも面白いところです。
今大会は、タイガーが2日目からトップにたったものの、3日目はそれほどのばせず、2位のガルシアに1打差という緊迫の展開。そして、何より日本の谷原選手がタイガーから3打差という、もしかしたらもあるかもしれない、という注目の展開でした。
その谷原選手、1番コースでアプローチを直接ピンに当てる好調さ。そして2番では長い距離のパットを入れてバーディと、優勝をねらうには絶好の展開。しかし、5番でドライバーを引っかけてボギー。次のショートでは、1打目でバンカーに打ち込んで2打目は屈辱の後ろへの打球。そして3打目は、まさかまさかのチョロで結局ダブルボギーに。この時点で完全に優勝の目が消えてしまいました。しかし、これが逆にいい方向に出たのかもしれません。そのあと、徐々に調子を取り戻し、後半には長いバーディパットを決めるなどして盛り返し、結果的に5位タイと、見事な成績を残しました。自分もゴルフをしていて、前半に失敗してしまうと、腐ってしまうときと振り切っていいプレイできることがありますが、谷原選手の場合は非常に負けん気強く、ポジティブシンキングでせめてうまくいった感じですね。
そして、なんと言ってもタイガー・ウッズ。自分はタイガーの大ファンなので、父親が亡くした状態で望んだ全米オープンでの予選敗退は本当に無念だったろうと、心配をしていました。しかし、そこからわずか一ヶ月という短期間で見事な立て直し。最終日は、ロング以外ではドライバーを一切使わないという、徹底したゴルフ。それでいてずっと守りに入るのではなく、攻めるときはせめて見事なイーグルやバーディを決める。まさに王道、勝者のゴルフをプレイしていた形です。意外と素人ほど、無茶なクラブを持って自爆することが多いのですが、この世界王者のタイガーがティーショットアイアン、グリーン横のアプローチはかなりあってもパットをつかうなどは、素人でも参考にさせられるところですね。(もっとも、そもそもの飛距離、距離感が決定的に違うのは確かですけどw。)
2位のディマルコも相当パットがきれていたので一時期勝負は伯仲しかけましたが、それでもタイガーは安定してスコアを伸ばし、最終ホールに来るときにはすでに優勝確定状態。最後2打目を打ってグリーンに向かうときにすでにちょっと涙ぐんでましたが、最後優勝パットを決めたときに力強く両手を突き上げ、ガッツポーズ。そして、その後は妻らに抱きつき、ただただ涙を流し続けるタイガーの姿は、思わず見ていてこちらも瞳が潤んでしまいました。終始我慢しながら堅実なゴルフをしていた裏に、これほどの爆発的感情が隠れていたのだなと思うと、その自己のコントロールのすごさを、あらかじめ手感じられましたね。
今大会では、打つ前にヤジをとばして邪魔をするアンチタイガーファンなどもいましたが、最低の行為でしたね。そうした周りの声に負けず、これからもどんどん歴史的な記録を塗り替えていってほしいと思います。