早とちりしてすみません! 「ニンテンドーDS Lite」の動画プレーヤーとしての実力を“再”チェック! / デジタルARENA

先日ニンテンドーDS Liteが発売された直後に、その液晶輝度などについてレビューしていたデジタルARENA。
「ニンテンドーDS Lite」がついに登場! 画面の明るさや動画プレーヤーとしての実力をチェック! / デジタルARENA
自分も読んでいてつっこみどころがいくつかあるな、と思って読んでいましたが、案の定クレームが結構入っていたようです。そのため、訂正という位置づけの記事なのですが、まあ、いちいち言い訳くさいというか、慇懃無礼というか。節々で謝っているのですが、その裏側に、「細かいことで揚げ足とってんじゃねぇよ」、「これだから信者はたちが悪い」という姿勢がたやすく見て取れて気分が悪いですね。
とくに、以下の記述なんかは、かなり悪意を感じます。

これについて多くの任天堂ファンの方から、「輝度の調整をせずに画質を評価したのですか!?」とか「PSPニンテンドーDS Liteを比較して差がないのは、DS Liteの輝度調整をしていないからではないか? 調整をすればDS Liteの方が美しいに決まっている」、「プレイやんを使った画面調整だけでなく、本体の輝度も調整必要だ」などのご指摘メールが“ガッツン、ガッツン” 届いたのだ。

ふつうに考えたら「美しいに決まっている!」なんて直接的な表現するわけないでしょう。内容的に同じでも、もうちょっと婉曲した表現だったはず。それをわざわざ、誰が見ても狂信者っぽい直情的な表現に直して公の記事にしているあたり、この記者の本心が見て取れます。いちいちクレームを入れてくる信者がうっとうしいのはわからないでもないですが、それをわざわざわかりやすい形で、しかもマスコミのページでさらし、「ほら、こんなクレームしてくるんだよ、うざいでしょ?」と見る人に直接訴えかけるようなまねは、人間が小さいな、と感じますね。自分の方が読者より立場は上なんだ、といったおごりが感じられます。
ちょうど、ちょっと前ににたような出来事がありました。それは、以下のブログの記事。
blog24: 申し訳ありません
この人は、なにやらGCでちびロボなどそれなりに有名なゲームを作っていたらしいですが、任天堂のゲームを辛口批評したのを任天堂信者にぼろくそに批判されたらしく、非常に慇懃無礼な言い訳をブログでしていました。これも、「あー、信者うぜー」という感情がよく表れていますね。とくに、自分はゲーム制作者なんだから、というおごりも非常に感じられます。


たしかに、こういった人の憤りはわかるところはあります。自分も結構辛口批評してますし。ずっと任天堂よりのコメントしていたのにもかかわらず、たまに任天堂に痛烈な批判をした際に、そのこと自体を非難されたりすると、微妙な気持ちはしました。任天堂マンセーな意見しか許さない、ということを押しつけられる、というのはかなりきついものです。
とはいえ、マスコミの人や、ゲーム制作者という、ある程度社会的影響力ある人が、そうしたファンの言動に対してさらしてまで非難する、というのは、ある意味禁じ手、ルール違反じゃないかと思うわけです。記者も信者も、お互い、自意識のぶつけあいをせず、ある程度スルーするようにすると、健全な意見交換になると思うんですけどね。


ついでなので、このDSLiteの液晶レビューについてのコメントを。まず、最初の非難を食らった記事は、PSPが液晶自体の輝度(バックライト)を調整しているのに対して、DSLiteではプレイやん上で輝度を調整していました。バックライトでの輝度調整と違い、ソフト的な輝度の調整では単に輝度のバランスを変えるだけのなので、基本的に階調が落ちる方向に行くのは、PCで画像いじったことがある人なら自明なことです。それなのに、

最も暗い画面で比較すると、DS Liteの方が美しく感じる。ただし、DS Liteは画面を明るくすると白飛びするが、PSPは画質を維持しながら、画面が明るくなる。画面を明るくしても見やすいという点ではPSPの方が優れている

なんて、あたかもDSLiteそのものに欠陥があり、PSPが優れているみたいなとんちんかんなコメントしたら、それはつっこまれても仕方ないでしょう。マスコミの人間が、誤解した状態で断言するなよ、と。
で、今回はわざわざ任天堂に比較方法を確認しながらやっているわけですが、この任天堂広報のコメントも微妙。

DS Liteの画面を最も明るい「最高輝度」に設定し、外光の状況に合わせてプレイやんで調整してください」

これって、対して最初の比較と変わってないじゃん。高輝度から最高輝度になっただけで。プレイやん上で輝度調整したのでは階調劣化するのだから、本来はプレイやん側はフラットな階調にしておき、DSLiteの輝度を4段階変えて比較すべきなんです。任天堂のお墨付きの比較なら非難されないだろう、という考えなのかも知れませんが、ちゃんと自分で理解して実験しましょうよ、と言いたいですね。もっとも、さすがに記者も変だと思ったようで、PSPとの比較では、

ニンテンドーDS Liteプレイやんの設定を変更することで、さらに画面を明るくできるが、白飛びがひどくなるので、このぐらいでの比較が望ましいと判断した

と、同じ失敗は繰り返さずPSPだけ輝度変化させてますが。でも、そこまで分かっているなら、もうちょっと考えようよ…とは思いますね。


とはいえ、自分みたいな一個人のブログよりも、マスコミの用意するレビューは写真もきれいですし、文章も上手です。また、なによりもアクセスしやすい。デジタルARENAは結構情報が早いので、ちょくちょくチェックしているHPではあります。全般的に一般誌っぽい薄っぺらさは感じますけども、今後とも消費者に役立つ情報を発信していってほしいところです。