クッキングママ - Nintendo iNSIDE

ニンテンドーDSで、サード初のミリオンを記録したのはたまごっちでした。これは、たまごっちそのものの人気によるものが非常に大きかったのは間違いないでしょう。実際、新幹線などに乗ると、家族連れの人の子供が皆ずっとたまごっちやっている、というのをよく見かけましたし。特に、女の子への訴求力が強いように思えます。
そんな層に受けそうなソフトとして、「クッキングママ」なるソフトがinsideでレビューされています。テーマ自体は単純に料理シミュレーションなわけですが、その中で取り入れられている動作が自分の関心を引きました。肉の下ごしらえや、フライパンで肉を炒めるシーンなど、これはたしかにへらや箸をつかった現実の操作と同じものです。
ニンテンドーDSでは既にいろいろゲームが出ているのですが、その多くのソフトで見られるのが、「既存のゲームでボタンで操作していたものをタッチペンに置き換える」というもの。たしかに、メニュー選択やアイテム選択など、ポインティングデバイスが役立つところがあるのは確かなのですが、「別にわざわざタッチペンでやらんでも…」というものが多いのも事実です。一方で、ニンテンドーDSでうまくタッチペンを使えて売れている例としては、脳トレがあります。こっちでは、純粋に日常生活の「文字を書く」という動作をそのまま取り入れています。英語漬けもその流れですね。
このクッキングママで取り入れられている操作も、同様に「実際と同じ操作」です。このゲーム自体がそれほどバカ売れするか、というと正直微妙だとは思いますが、ニンテンドーDSのゲームの、一つの方向性は示されている気はします。既存のジャンルをただDSに適応するのでしたら、マリオカートDSのように無理してタッチペンを使わなくてもいいわけです。Wi-Fiコネクションという、強力な付加機能もあるわけですし。今回の年末年始のブームでつかんだ新規顧客を話さないためには、このクッキングママのように、既存のジャンルにとらわれない、タッチペンがあることでゲーム機の世界で表現できるようになったことを生かしたゲームを出すことが必要ではないでしょうか。当然、いろいろな客の嗜好があるので、料理だけでなく様々なジャンルのソフトが出てくるとベストですね。サードからも、これからも挑戦的なソフトがいろいろ出てくるといいですね。