CEATEC JAPAN2005

最終日となりましたが、CEATEC JAPANに行ってきました。今日は週末ということで、家族連れなども多かったですね。
注目としては、やはりSEDでしょうか。前回はメインステージでちょろっと出てきただけだったため、自分の目で確認することはできませんでしたが、今回は、ステージには10台、そのほか東芝ブースでプラズマおよび液晶との比較、SEDブースではブラウンとの比較+歩いて見える展示と、自分の目で確かめられる機会が増えていました。
プラズマ、液晶との比較では、暗室でやったこともあって、液晶の黒浮きが明らかでした。プラズマは一見綺麗なのですが、スクロール時のにじみ、という説明があってやっと違いが分かった感じ。プラズマは、こうした独特のノイズがちょくちょくあるんですよね。発色とかは自然なんだけど。液晶も、比較に用いていた液晶は、スクロール時の黒挿入とかしていなくひどかったので、SEDの良さを必要以上に強調している感じではあったが、液晶はやっぱどうしても白っぽいというか、動きぼけを感じるというか、不自然な印象がして好きになれない。
一方、CRTとの比較では36型のCRTを使用。「CRTは最高画質で比較するのもおこがましい」とか後の麻倉博士の講演で言っていたけど、正直このCRTの画質がいまいち。ぼけすぎ。あとで外の展示員に質問したけど、「36型はフォーカスがあまくなる」とのこと。うーん、その状態でSEDと比較するのもどうかと思ったが。

しかし、後の麻倉博士のイベントで、事細かな説明を聞き、SEDの良さの感じ方はよく分かった。漠然と見ても、明らかにSEDの方が綺麗だと言うことは感覚的には分かっていたんだけど、口で説明できなかったんだよね。
麻倉博士の言うには、SEDが画質的に優れている点は、以下のような点らしい。


・暗部の階調と明部の階調が豊か
 通常他のディスプレイだと、どっちかを重視すると、どちらかが駄目になることが多いらしい。SEDでは、木々の影の微妙な明暗と同時に、明るい空・街の階調もちゃんと出ていることが、より自然な感じにつながるのだという。
・グロッシー差の表現
 車のボンネットなど、単にメタリックな表現を出すのはカンタンだが、ぬめっとした、まったりとした光沢を出すには、光沢部分の明の階調、および暗の階調が重要で、なおかつ、エッジ部分でちゃんとエッジが立つことが重要らしい。
・解像感の高さ
 SEDだと、岩肌の細かな模様や、髪の毛の細かなところなど、実際に細かいところを細かいまま表現できる。昨今、フルHDと言う言葉が使われて久しいが、ただ走査線の数が増えれば綺麗になるということではない。解像度だけ上がっても、映像表現そのものの解像感があがらないと駄目なわけで。そういう意味では、まだ720Pのディスプレイしか出てきていないにもかかわらず、そうした細部の解像感はSEDの方が優れているように感じた。


このほかにも、麻倉氏は40分ぐらいかけて繰り返しSEDの良さをアピール。画質の見極め方の言い参考になりました。
今回の展示を見て、たしかにSEDの良さは痛感したが、他のブースのプラズマや液晶も十分綺麗(麻倉氏に言わせれば、「得意なコンテンツを選んで見せている」ということだが。)マニアはともかく、やはり勝負はコストなどの争いになるだろう。個人的にはSEDの解像感の高さは分かったので、この際フルHDにはこだわらず、28-32型ぐらいで10万前後、つまり現状のブラウン管テレビあたりで出てくれば買いたいな、と思う。まあ、場合によっては20万ぐらいでも買っちゃうかもしれないが。液晶テレビ買うぐらいなら、現状のCRTでXSELECT-D4とか使って見ますかね。


そのほかの展示は、特にパッとしたものはなく。液晶やプラズマはいろいろあったけど、どれも似たり寄ったり。HD DVDやBDも展示していたけど、結局HD映像を大型FPDで見せている、というだけでは他のブースト変わらず。あとはドコモのワンセグ放送携帯が結構綺麗だった、というぐらいでしょうか。また、東芝のCELLのところで、魔法の鏡なるリアルタイムメイクシステムが結構一般の受けが良かったですね。一番インタラクティブな展示だったでしょう。ムラタセイサク君も行列できていましたが、白幕で囲まれて中はよく見えず。行列に並ぶ気もしなかったのでスルーでした。