ソニー、有機EL/流線型ボディの20/6GB HDD「ウォークマンA」

昨日深夜のiPod nanoの発表と時をあわせて、ソニーが新型オーディオプレーヤを発表。名前はまたも「ウォークマンA」。Aがついてますが。
しかし、この発表がなんともはや、ピエロというか、ずれっぷり、節操のなさすぎで、もうつっこみどころ満載です。どうせなので、iPodといろいろ対比させて紹介しましょう。

○価格

Apple
ipod nano 4G   27,800円
ipod nano 2G   21,800円

Sony
NW-A608 2GB  32,000円前後
NW-A607 1GB  27,000円前後
NW-A605 0.5GB 22,000円前後

まず、値段からして歴然。同じ2GBで、なんと約1.5倍。同じ値段で比較すると、27000円のウォークマンA 1GBに対して、iPod nanoは4GB。なんと4倍もの差があります。同時期の発表でこれは、もう圧倒的な差と言って良いでしょう。
しかし、これはひとえにiPod nano 4GBが安すぎ何ですよね。なんでも、SAMUSUNGが供給過多で困っていたメモリを、40%まとめて買い上げたとか。そのディスカウントによりこの価格を実現できたわけで。トップメーカーだからこそできる博打なわけで、完全に正の連鎖でまわっていますね。

○発売時期

iPod nano : Today
ウォークマンA: 11月19日発売

これもかなり決定的ですよね。アップルはお得意の「Today」商法なのに対して、ソニーはまだ2ヶ月以上先。魅力ある製品を早めに発表し、他の商品に流れるのを防ぐ、というのはありますが、今回は値段、スペックなど多くの点で劣っていますからねぇ。もう滑稽としか言いようがありません。
しかし、毎度思いますが、このアップルのToday商法は強力ですねぇ。とくに、AppleStoreなどでオンラインで手早く変えてしまうのも非常に危険w。画期的な商品で消費者を引きつけ、その熱が冷め切らないうちに即座に売る、なんとも理想的な売り方ですよね。何ヶ月もじらされては、買いたいと思った気持ちもだんだん引いてきてしまいますから。

○ソフト

iPod nanoiTunes 5.0
ウォークマンA: CONNECT Player

えー、この辺からパクリのオンパレードですw。とくにこのCONNECT Playerなるものの画面を見たときは驚きましたねぇ。
以下その画像の比較。
CONNECT Player
iTunes 5.0
もう、パッと見iTunesにしか見えません。特にそのペインの構成やスクロールバーの形状、なんといっても検索欄の位置と形状なんか、もうまんま。操作ボタンやシークバーなどの位置も非常に類似してます。
たしかに、今までSonicStageが散々、癌だ癌だと言われ続けていました。しかし、だからといって、ここまで真似するのは、正直かっこわるい。というか、まるで韓国企業のようです。ソニーは先日の赤字の会見で「独自路線を行き過ぎた」と言っていましたが、だからといって、完全にパクリ路線に行くというのは両極端すぎます。

○曲販売形態

AppleiTunes Music StoreiTunes Music プリペイドカード
Sony:Mora、 Mora Music Card

こっちもまた露骨です。Moraはともかく、プリペイドカード。もう、本当にまんまじゃないですか。確かに妥当な手法だとは思うけど、完全に後出しじゃんけんで真似してますよね。どうせなら、EdyとかWebMoneyといった汎用性のあるのでも良かったのに。芸がない。


まあ、ざっとこれぐらいでしょうか。まだまだカラーVS液晶とか、デザイン性とかつっこむところはいろいろありますが。
しかし、同日発表で、ここまで劣った状態を発表してしまうというのは、ある意味ニンテンドーDS価格発売日決定の後のPSPよりもひどい状態ですね。これがソニーの気合い入れていたCONNECTサービスの船出というのだから、先が思いやられます。
頼むので、パクリ、大げさ、嘘、ハッタリ、「だけ」でなんとかだまくらかして売ろうとするその姿勢は改め、純粋にコスト削減、独創的なアイデア、良心的なサービスで顧客の心をつかむ商売をして欲しいものです。このままでは、SONYのカリスマ性、築き上げてきたイメージを壊していく一方な気がします。TOPが変わったのだから、会社も変わっていても欲しいものです。