エレクトロプランクトン発売記念展が開幕

ニンテンドーDSの異色ゲーム、エレクトロプランクトン。その展示会が開催されています。そこには任天堂岩田社長、宮本茂氏まで来場されてトークイベントやっていたようで。それは見たかったかも。
正直、このソフト自体は忍さんのところでも酷評されているように、全くもって売れないと思います。
忍之閻魔帳:・・・で?「エレクトロプランクトン」その2
おそらく、そのことは岩井氏も分かっているでしょう。「最初は展示会用のデモだと思っていた」と発言しているくらいですから。また、宮本さんも、それを既に分かっているからか、以下のような発言が。

宮本さんは「スーパーマリオもそうだが、エレクトロプランクトンはさわった時に気持ちいいゲーム。売れない時は世間が悪い」と自画自賛で会場も大受けだった。

売れると思っていたら、こんな発言しないですよね。でも、たしかに売れたらそれはそれでおもしろいのですけど。こんなゲーム?が本当に受け入れられたのならば、たしかにゲーム人口の裾野が広がったということでしょうから。
それにしても、任天堂・岩田社長はこんなのを発売しようとするのは本当に度胸あるなぁ。会社が潤沢なキャッシュもっているからこそできる技ですね。ここでソフトがうれなかったとしても、おそらく岩田さん的には「NDSでこんなこともできる」ということを明確にエビデンスとして残していくことに価値を感じているのでしょう。最初に任天堂が破天荒なソフトを許容しておくことで、今後より破天荒なソフトが出てくる可能性を残したいのではないでしょうか。ここで生じた損失は、ある意味未来への投資という感じで。

とはいっても、実際に売れなかったら2ちゃんねるとかじゃ叩かれるのだろうけどねぇ。メテオスがいい例だった。売れ行きが悪かった、というだけでひどく叩かれていたし。そりゃ経済活動なのだから売れなきゃまずいのは分かるけど、全部が全部売れるわけではないわけで。パズルゲームというジャンルから、最初から大ヒットは望めなかったものを、桜井さんの努力で名作に仕立て上げたのはさすがだったといえます。
世の中、大ヒットが望めない、ニッチな市場であっても製品を出す意味はあります。そうしたものを望む顧客がいるのですから。PS2とかじゃ売れ筋のRPGとか三国無双系のソフトばかりがあふれていますが、それは結局市場のマンネリ化をうみ、停滞を招く結果となります。アメリカとかじゃ「日本のゲームは剣士が剣をふりかざすものばかり。クリエイティブなソフトは日本からは出てこない。」とか酷評されていましたしね。
そうした意味では、このエレクトロプランクトンも、ゲームという業界がマンネリ化しないために、岩田さんが投じた一つのソフトなのかもしれません。こうした冒険ができるというのは、企業の力が強いと言うことなんでしょうね。自分は特に買うことはないでしょうけど、今後も各社こうしたチャレンジは続けていって欲しいなと思います。あと、消費者の人も、自分が損するわけではないのだから、売り上げだけですべてを物語るのをやめて、大局的な見方をしてほしいものですね。