ITmedia Games:PSP、北米では3月24日に発売

PSPの米国発売が発表されました。結局、米国ではバリューパックのみ。値段は249ドル(税抜き)。まあ、ニンテンドーDSが日本15000円、米国149ドルなので、まあ、日本と同様の値段付け、と言うことでしょう。id:wapa:20041027でも指摘していた日本のはったりパッケージ、単品PSPは無いというのは潔いようにも思いますが、ラインナップが一つしかないのに、バリューパックというのはどうよ(苦笑)。
さて、この米国発売で何と言っても注目なのは、
「スパイダーマン2UMD版同梱」
これにつきるでしょう。これまでものが無くて、ロードが長いやらフラインディスクやら言われていたUMD。それを、なんとスパイダーマン2というソニーの切り札を使って同梱させてきたのは非常に驚き。ITMediaの記事では

最初に出荷される100万台には「スパイダーマン2」の映画をフィーチャーした特別版のUMDが付属する。

と書かれているので、果たしてどういった内容なのかが気になるところですが。ダイジェスト版とかだったらがっかりだ。
しかし、このスパイダーマン2同梱で、米国発売時の売り上げはすごいことになりそうです。あちらでは、ローンチに米国での強力タイトルがそろっているようですし。
IGN PSP: PlayStation Portable Games, PSP Cheats and PlayStation Portable Cheats
ただ、この販売戦略に対して、海外CNETは結構冷めたものの見方をしています。
PSP、北米発売日が決定-UMD版「スパイダーマン2」をバンドル - CNET Japan
この記事で注目の箇所は、調査会社IDCアナリストのSchelley Olhavaが語っている以下のところ。

 「ソニーはこれで、今後のマーケティングの進め方にかなり慎重にならざるを得なくなる。消費者は、ゲームで遊ぶ目的でこの製品を購入する。ほかのものを同梱し始めると、伝えたいことがうまく伝わらなくなってくる」
「彼らが『この製品は単なるビデオゲーム機ではありません』と看板に掲げているのは明らかだが、問題は他のコンテンツをどれだけ素速く用意できるかだ。初年度に『スパイダーマン2』しかないのでは、あまり説得力がない」

この考察は、なかなかおもしろい。たしかに、ニンテンドーDSメトロイドの体験版を入れたのに対して、PSPUMD映画ですからね(ゲームデモもあるみたいだが)。これは、露骨に「モバイルAVプレーヤ」ということをアピールしている訳ですから。PS2の時はたしかにDVD再生で爆発的に売れたが、あれはすでにDVDが普及期に来ていたからであって。今回スパイダーマン2をつけても、初回100万台買ったユーザが、買ったときには満足できるけど、そのあと映像の面で満足できるかが微妙ですね。
そして、もう一つ、3/24という発売日。ソニーはずっと今年度300万台と言ってきました。PSPの今の実売が80万として、月8万販売でもせいぜい国内で150万台。そして、日本、米国以外のもう一つの販売箇所、欧州については、PSP、「欧州で3月発売」は間に合わない?という記事も出る始末。たしかに、スパイダーマン2とローンチは強力なんですけど、ソニーは米国発売1週間で何台売るつもりなんでしょう?まじめに100万台以上売るつもりなのでしょうか?ちょっと信じられない数ですが。そもそも、単に300万台も生産出来ないじゃなかろうかと。