マリア様がみてる 第3巻 いばらの森

待望のマリみてコミック第3巻が今日発売だったので、早速買ってきました。少女コミックなため、新刊の位置が普通と別で見つけるの苦労した…。
今回はいばらの森マリみての中でもひときわシリアスなお話だ。正直話自体はシリアスすぎてあまり好きではないのだが、佐藤聖水野蓉子、通称聖蓉カップリングでは貴重な話です。あと、島津由乃についても、有名な「そうじゃないもん、令ちゃんのバカ!」がある話でもあります。世間的にも人気絶大な回で、アニメでも非常に力が入っていましたね。
コミック版も、原作同様、前半がいばらの森で、後半が白き花びら。期待に違わず、よくできていました。原作の雰囲気を損なうことなく、節々に入っているキャラのリアクションが実に生き生きとしていました。
前半のいばらの森では、何と言っても由乃嬢でしょう。最初のパンダぶん投げ&ふくれっ面から、由乃の家でのストレートヘアでのこたつ姿、そして、「令ちゃんのバカ」。この部分は結構さらって書いてありますけどね。そして、個人的には福沢祐巳支倉令を引き連れてアホ毛たなびかせながらコスモス編集部乗り込むところが一番よかった。いやぁ、実に作者の愛を感じますね。
後半の白き花びら。久保栞はだいぶ他とキャラが違いますが、かわいらしい透明な感じがよく出ていますね。そして、旧白薔薇さま、これが一番の違和感が。アニメの高山みなみスーパーロサギガンティアの印象が強すぎて、このコミック版の普通な感じの超白薔薇様がどうもなじめませんでした。最後の慰めているところとかも、どうも迫力感にかけるなぁ。あと、最後の蓉子が待っているところも、アニメ版と同様、蓉子とは駅のホームで出会い(原作では改札出た後、ファミレスの前)、「あなたのこと心配しすぎて馬鹿になっちゃったみたいね」という超白薔薇さまのコメントもはしょられてしまっていました。ここは非常に残念でした。いい台詞なのにー。
絵柄としては、小笠原祥子が相変わらず真ん中分けで細川可南子と区別がつかないことが何点ですが、佐藤聖はだいぶ髪がばらけてきて違和感がなくなったかな。それ以外の表情とかはリアクションは文句ないですね。
とまあ、髪型で違和感が残っているのは確かですが、話の作りとしてはアニメ版の駆け足すぎ&はしょりすぎ&名シーンとばしすぎなのに比べたら、比較にならないほどよくできており、楽しむことができました。是非ともこのまま小説を全部漫画化してもらいたいものです。
(しかし、この作者の長沢智って男性なのだろうか、女性なのだろうか?文字とか見ると女性っぽいが、名前が男性っぽいし…。ご存じの方いらっしゃったら教えてください。)