新選組! 「再会」

先週末は旅行で見えず、結局今日の再放送で見ました。正直、最近の新選組!は終焉に向かって突き進んでしまっているため、心が痛みます。しかし、三谷幸喜さんの脚本もあって、非常に引き込まれてみていました。
今回、とくにこころに残ったのは3カ所。
一カ所は勝海舟近藤勇の対談。近藤はあくまでも江戸で戦争して対抗することを主張。しかし、前回すでに戦争を回避することを決断していた勝海舟は、冷酷に近藤を江戸から遠ざける。名前も甲陽鎮撫隊変えられてしまって。近藤が去った後、本音を話す勝海舟はまさに悪役そのもの。ここまで勝海舟を悪役っぽく書いたものを初めて見た気がする。甲陽鎮撫隊、と言う名前がいかにも急ごしらえっぽい名前であることを逆手にとり、それをネタにしてこうしたシナリオ作った三谷幸喜もまたすごい。でも、最後に
「ただよ、ありゃぁ見抜いていたな。俺があいつに望んでいることを、あいつはすべて分かっていた。あんなに悲しい目した男、俺は初めて見たで」
と話すところが、声を震わせて泣きそうな感じで言うところはよかった。悪役ぶっているのも強がり、という感じでしょうか。
次は、沖田総司とおみつさんの会話。労咳でもう死ぬ、という総司の言葉に、おみつが反論。この内容がまたおみつさんらしくてよかった。
「あなたは悪いけどまだまだ死にません。
しわしわになって、みんなに『糞じじい』と言われるまで生き続けるの。
『沖田さんのところの総司さんは、わかいころはいい男だったのにね』って、『あのとき死んでればね』って、そう言われるまで生き続けるの。
…あたしより先に死んだら、承知しないから。」
この言葉に、思わずうるっと来てしまいましたよ。その後、別れてから泣いてしまうところもまた・゜・(ノД`)・゜・。
三つ目は最後のシーンですか。永倉新八原田左之助との別れ。武士として、玉砕していこうとする近藤と、現実的に見て立て直し戦おうとする永倉。ここで感情的になってしまったのは近藤で、最後には「勝手に隊を離れれば切腹だ!」と、ありえないような言葉を吐いてしまいました。そして永倉は、近藤と土方のやり方を非難、山南敬助に託されていた新選組もなくなったから、と隊を去ります。そして、仲のよかった左之助も…。ここは、完全に意見の相違、というかけんか別れに近い形で別れてしまったのが悲しかった。あれほど結びついていた人たちが、ぼろぼろになって別れていく光景は本当に寂しかったです。
しかし、その後の斉藤一が熱かった。嘆く近藤に、「永倉さんは間違っている、新選組は終わっちゃいない」とつぶやいた後、誠の旗の下へ。
「この旗がある限り、新選組は終わらない!」と言って旗をつかんで外へ。門の前に旗を立てかけ、一世一代の絶叫を行う。
「この旗が、俺を引き寄せてくれた。俺は、一生を賭けてこの旗を守る。たとえ一人になっても…。
局長ーー!俺がいるかぎり、新選組は終わらないっ!!」
その言葉に、泣きそうになって答える近藤。あの寡黙な斉藤が、最後の最後でここまで叫びをあげたことにびっくりし、また感動しました。(でも、斉藤ってこのあと生き残って新政府で警官とかしているんだよね…。なんかこの叫び聞いていると想像できない。警官でも誠を背負って生きていたってことかな…)
そして、いよいよ斬首がせまってきました。詳細は知らないのだけど、予告を見る限りはのこのこ出かけていって捕まってしまうようですね…。心が痛い…。