新選組! 「薩長同盟締結!」後編

ここまでで一つ話が終わっている気がするのだが、ここからがらっと変わって幕末維新、薩長同盟です。寺田屋に近藤らが踏み込むが、お登勢にいないというから引き下がる。「借りは返した」という近藤さん。それって寺田屋大騒動のことですか?そんなばかげたことの借りのために竜馬を取り逃がし、それで薩長同盟結ばれているわけですから、まるっきりバカ丸出しの気がするのですがw。しかし、去るところで沖田がすっと扇子を取り出し、易者の格好をした山崎烝のところで「卯の凶」を指し示す。これは、竜馬がいるから見逃すな、という指示だろうか。この指した文字に意味があるのかどうかはちょっと不明。
竜馬のところに、大久保利通が。おりょうのことを聞かれて、「女房みたいなもの」と言う竜馬。おりょうの喜ぶ表情がかわええのぉ。桂と西郷の意地の張り合いに、「ガキじゃき!」とあきれる竜馬。それを聞いてケラケラ笑うおりょう。さすがに大久保につっこまれてます。そして、薩摩藩邸に向かう竜馬に、心配した大久保が策を練る。ここでまたまた捨助登場。書簡を渡して木屋町の幾松にとどけろと。しかし、これはおとり。捨助は完全に捨て石として使われちゃってます。坂本、心配するものの黙認。
捨助、案の定新選組に追われちゃってます。追っ手は山崎。しかし、顔を見て竜馬じゃないと分かると、捨助は殺さず引き返す。だが、大石鍬次郎?が執拗にストンピング。そこまでせんでも…。はじめて捨助にちょっと同情。そして白紙の書簡を見て坂本への恨みを抱く捨助…。まさか坂本暗殺にからんだりしないよな?
そして、薩摩藩邸。いよいよ薩長同盟のための最後のネゴシエーションです。まずは桂小五郎(執拗に木戸と言い張るがw)。ここでの桂の言葉が印象的。
「幕府は、長州が何かをたくらんでいるという、その疑いだけで攻めようとしている。すべては憶測だ!憶測だけでなぜ処罰を受けねばならん!」
…えー、この言葉、非常にごもっともな発言なのですが、この「幕府」というのを「ブッシュ・アメリカ」、「長州」という言葉を「イラクフセイン」に置き換えてみると非常におもしろいことになりますw。これは三谷幸喜、あきらかに意識して言葉を選んでいると思います。非常にわかりやすい比喩でないでしょうか。
長州がほろびてもいいとか言っちゃう桂。まさにガキじゃきw。竜馬、桂の要望聞いて西郷のところへ。ここの場所を使った表現が非常によかったですね。薩長の部屋の距離は非常に近い。その間に本当に立って、竜馬が行き来するという展開。薩長同盟成立を具現化していてよかったです。
西郷のところに来た竜馬。西郷は、薩摩と長州とくんで、もし幕府に大負けしたらどうする、と。ばくちはしないとまで。しかし、竜馬、「幕府が勝ったら幕府だけが納める時代に逆戻り。逆に長州が勝ったら幕府の権威がふっとんで戦国時代に逆戻り」と。うーん、それほど瀬戸際のところにいたのですねぇ。改めて、竜馬のしたことの意義に関心。負けたとしても大儀がほしいという薩摩、そこで竜馬、一案。
「総藩共に力を合わせ、今後も帝の納める日本のために尽くすべし」
ここでまさに尽忠報国、尊皇を持ち出すことで薩摩側に大儀を与えることに成功しました。
再び桂の方へ歩いていく。逃げ道がほしかっただけと、薩摩を斬って捨てる。桂がこそくだと言うが、それが大人のつきあいだと。そしてとうとう桂も承諾。竜馬うれしそうに一言。
「これで一件落着じゃき。難しい話をまとめるがは、おもしろいのぉ。」
うーん、すてきな笑顔。そしていい言葉です。
そして、最後にまた藩邸を使ったうまい演出。はなれていた二つの部屋の障子を開け、西郷と桂を呼ぶ。お互いに協力を要請し、竜馬がシェイクハンドさせる。ここまではまあいいとして、最後に、ほおずりさせてますw。大の大人が気持ち悪そうにほおずりする様は爆笑。最後に三谷マジック炸裂。
近藤、薩長会談の件を松平容保に報告。近藤も遅いよ。薩長同盟結ばれてからじゃおそかったのに…。正念場、とありますが、いよいよ新選組もきつくなりますなぁ。
予告では、「ある隊士の切腹」と。これはおそらく河合の事だと思うのだが、武田観柳斎もちらっと出てきて、ちょっと複雑。原田も自分のせいで切腹されたら離脱か?最後の伊東甲子太郎の「新選組はかならず時代にとりのこされる」というコメントが痛かったです…。